奈良女子大学附属中等教育学校(2024年度)の入試情報
入試情報
奈良女子大学附属中等教育学校の入試対策の特徴
奈良女子大学附属中等教育学校の入学適性検査は、表現Ⅰ・表現Ⅱ・表現Ⅲで実施されます。
奈良女子大学附属中等教育学校
令和5年度(2023年度)入試結果について
定員と倍率
奈良女子大学附属中等教育学校の令和5年度(2023年度)一般適性検査では446名が受検し、うち114名が合格しました。
一般適性検査の実質倍率は約3.91倍となりました。
一般適性検査 | |||
---|---|---|---|
志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
502名 | 446名 | 114名 | 3.91倍 |
合格者平均点
一般適性検査 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
表現Ⅰ (100点) | 表現Ⅱ (100点) | 表現Ⅲ+内申 (20点) | 合計 (220点) | |||
平均 | 全受験者 | 男子 | 63.0 | 46.2 | 14.4 | 123.7 |
女子 | 68.4 | 45.0 | 14.9 | 128.3 | ||
全体 | 66.0 | 45.6 | 14.7 | 126.3 | ||
合格者 | 男子 | 72.1 | 67.1 | 14.9 | 154.1 | |
女子 | 78.6 | 66.1 | 15.3 | 160.0 | ||
全体 | 75.1 | 66.6 | 15.1 | 156.8 | ||
最高点 | 合格者 | 男子 | 92 | 94 | 18 | 183 |
女子 | 91 | 88 | 19 | 183 | ||
最低点 | 合格者 | 男子 | 48 | 40 | 13 | 138 |
女子 | 58 | 50 | 13 | 150 |
※最高点・最低点の合計欄は、表現Ⅰ~Ⅲ+内申の最高点・最低点の合計を示すものではありません。
上記の表から、合格者全体の平均点は126.3点でした。
過去の入試結果
奈良女子大学附属中等教育学校
入学者の選抜方法について
奈良女子大学附属中等教育学校の入学適性検査(一般適性検査)は、表現Ⅰ・表現Ⅱ・表現Ⅲで実施されます。
- 表現Ⅰは、国語と社会領域が出題されます。
- 表現Ⅱは、算数と理科領域が出題されます。
- 表現Ⅲは、当日「グループ活動」が実施されます。
連絡進学適性検査では以下の通りで実施されます。
- 表現Ⅰは、国語領域
- 表現Ⅱは、算数領域
- 表現Ⅲは、グループ活動
上記の3点が実施されました。
奈良女子大学附属中等教育学校
出題傾向/出題形式
令和5年度(2023年度)一般適性検査
表現Ⅰ(国語)
国語領域の問題は大問2・3
(表現Ⅰ 100点満点(60分)/ 国語領域70点・社会領域30点)
■ 大問2
近年出題されていなかった「物語」が素材文でしたが、
①内容が「主人公の考えの発展」であること
②設問が主として「文中のことばを利用した理由説明」であること
上記のことから、問われている読解力は例年通り、「文章中の『論理』の読み取りが中心」であったと言えます。
■ 大問3
「ちがいの説明」「未来をどのようにデザインするかについての意見の表明」という点で、「例年通り」といえる内容でした。
「読解問題の本文との関連付け」は指示されていませんでしたが、「わかりあうこと(コミュニケーションのあり方)」という主題は大問2・3で共通していました。
問2 文章読解 | 本文内容 | 出典:『クマのあたりまえ』(魚住尚子) 分野:児童文学(物語)内容:動物を主人公として「生きることとは?」を読者に問いかける短編集の中の「そらの青は」からの出題。 「わかりあうことの不可能性と可能性」を考えさせる哲学的な内容。 |
---|---|---|
問1 | 漢字書き取り5問。 小6配当漢字は2字で、それ以外は小1~5配当漢字。 | |
問2 | 理由説明(40字以内)。 主人公の「気づき」の理由を、文中のことばを利用して書く。 | |
問3 | 理由説明(2行)。 主人公の「心情」の理由を、文中のことばを利用して書く。 | |
問4 | 理由説明(50字以内)。 登場人物の「行動」の理由を、文中のことばを利用して書く。 | |
問5 | 理由説明(60字以内)。 主人公の「行動」の理由を、本文の内容から考えて書く。 | |
問6 | 線部の内容説明(2行)。 主人公の「気づき」の内容を、文中のことばを利用して書く。 作品の主題をまとめた部分についての設問で、実質は「文章の結論をつかむ」という趣旨の設問。 | |
大問3 図表問題 | 問1 | 表の読解(3行)。 「マスクを着けてのコミュニケーションでの工夫」についての表から「世代によるちがい」を読み取り、説明する。 |
問2 | 意見論述(4行)。 「マスクを着けてのコミュニケーション」について、「問題点とその解決方法」を書く。 |
表現Ⅱ(算数)
算数領域の問題は大問1~大問4
(表現Ⅱ 100点満点(60分) / 算数領域70点・理科領域30点)
例年、グラフの読み取りまたは作図の問題、平面図形、規則性の問題がよく出されており、今年度も大きくは変わりませんでした。
ここ数年、図形やグラフの作図と理由などを説明させる問題がよく出されています。
今年の算数については、グラフの作図の問題は出されましたが、図形の作図の問題は出されませんでした。
今年度は大問1と大問3の小問が1問だけだったので、解けなかった場合、大幅に点数が下がってしまうと考えられます。
また、大問4も(1)や(2)がわからなければ残りの問題も解けないので、全体を通してどこまで部分点が取れたかが重要になってきます。
また、今年度は理科の内容の問題が2枚にわたって書かれていたので、問題を解くまでに時間がかかってしまい、時間が足りなかった受験生が多かったと考えられます。
そのため、男女ともに受検者平均と合格者平均で差が20点以上あり、大きく開く形となりました。
- 2023年度の点数差
男子…20.9点
女子…21.1点 - 2022年度の点数差
男子…18.5点
女子…21.6点
大問番号 | 小問数 | 内容 |
---|---|---|
[1] | 1 | ニュートン算 |
[2] | 3 | 立方体の積み重ね(きまりを説明する問題あり) |
[3] | 1 | 回転体 |
[4] | 4 | 動点とグラフ(グラフの作図あり) |
表現Ⅱ(理科)
理科領域の問題は大問5~大問6。
(表現Ⅱ 100点満点(60分) / 算数領域70点・理科領域30点)
大問2問、小問6問。
算数と合わせて60分のため、理科にかけられる時間は15分~17分程度と想定されます。
今年度の傾向として、「実験結果から分かることを説明する問題」、「実験操作に関する理由を説明する問題」、「実験結果を考える問題」など、「実験に関して説明する問題」が多数出題されました。
これらの問題は、奈良女子大附中の代表的な出題傾向であるとともに、得点差が大きくついた問題になったと考えられます。
また、植物のはたらきの空欄補充問題や、「実」であるものを選ぶ問題などの基本的な知識を問う問題が昨年度から出題されており、確実に正解しておきたい問題でした。
大問番号 | 小問数 | 内容 |
---|---|---|
[5] | 4 | (1)植物のはたらきの説明文中の空欄をうめる問題(3問) (2)いろいろな野菜の中から「実」であるものをすべて選ぶ問題 (3)野菜を入れていないふくろを用意した理由を説明する問題 (4)実験結果から分かることを説明する問題(2つ) |
[6] | 3 | (1)ふりこの動きの規則性について説明する問題 (2)実験結果から分かることを説明する問題 (3)これまでの実験結果をふまえて、別の実験結果を考え、説明する問題 |
表現Ⅰ(社会)
社会領域の問題は大問1
(表現Ⅰ 100点満点(60分) / 国語領域70点・社会領域30点)
大問1問、小問が5問。
国語と合わせて60分なので、社会にかけることができる時間は20分程度と想定されます。
資料の読み取り問題が2問、地理・歴史分野の知識を活用して説明する問題が3問出題されました。
資料のデータや事実を適切に読み取る力、さらにそのデータや事実の背景について、適切な言葉を使い表現する力、抽象化されている問いに対して具体的な例を挙げて説明する力が求められました。
問題の難易度は標準的です。
地理分野(産業・環境)、歴史分野(農業や工業の歴史)、公民分野(現代社会)に関する知識を活用して、適切に説明できるかがポイントとなります。
小問番号 | 出題内容 |
---|---|
問1 | 国際連合の目的が書かれた資料を読み取り、国際連合の活動について説明する問題。 |
問2 | 鎌倉時代から室町時代の飢きんによる「危機」を乗り超えようとした農民たちの工夫を、具体的な例を挙げて説明する問題。 |
問3 | 日清戦争後から第一次世界大戦にかけて、日本の工業化がどのように進んだかを説明する問題。 |
問4 | 自動車を中心とする社会に変化したことが、自然や環境、人々の生活にもたらした「危機」の例とその「危機」を乗り越えるために自動車生産で行われている取り組みの例を、それぞれ1つ挙げる問題。 |
問5 | 「こども食堂」の取り組みが全国的に広がっている理由を、「正社員・非正社員の数と、働く人に占める非正社員の割合」の資料から読み取れることをふまえて、考えを述べる問題。 |
表現Ⅲ
2023年度入試は「グループ活動」で実施。
10点満点(20分)
表現Ⅲ:調査書10点満点・対話的表現10点満点(合計20点満点)
内容 | |
---|---|
問題 | 「春・夏・秋・冬」の4つの季節の中から1つ選んで、言葉を使わないで表現する方法をグループで20分間考え、30秒間で発表しなさい。 ただし、声を出してはいけませんし、ものを使ってもいけません。 また、危険なことやお互いが触れ合うこともないように、体で表現しなさい。 |
令和5年度(2023年度)連絡進学適性検査
表現Ⅰ(国語)
表現Ⅰは国語領域の問題。100点満点(50分)
1.「考えて書く」と「文中のことばを利用して書く」の2形式が基本。
2020~2021年度で2年連続「論説文」が出題されたように、2022年度に引き続き2023年度も「物語文」の出題でした。
記述問題に関しては、「自分で(もしくは本文内容から)考えて書く」問題と、「文中のことばを利用して書く」問題の大きく分けて2つの形式で構成されています。
各問の記述字数などは例年並みですが、書きぬき問題や、「ことわざ・慣用句」などの知識問題が出題されなかったことから、記述に特化した出題であったと言えます。
なお、最後の問題は自分の意見文を書く問題ですが、「他者の意見を理解→それを踏まえた上での独自の意見構築・課題の発見および課題の解決方法の提示」が求められており、設問の「本質」は例年通りでした。
2.「物語文」の出題ではありますが、「出来事の要約」が中心の出題。
2022年度で出題されていた「心情説明」の問題は1問も出題されず、全体的に「行動の理由」を問う問題形式でした。
行動の理由を示すためには、直前に書かれていた出来事を要約する力が試される上に、今回は「登場人物の台詞」が大半を占める文章構成であったため、そのまま文章の表現を書きぬく形では得点に繋がらなかったと予想されます。
口語表現を自分で言いかえて説明するという「言いかえ力」も試される問題構成であったと言えます。
大問1 | 本文内容 | 物語文(「ねこの草子」楠山正雄より) |
---|---|---|
問1 | 漢字の書き取り | |
問2 | 解答欄に合う表現を「考えて」5字程度で書く | |
問3 | ぼう線部のねずみの行動の「理由」を「自分で考えて」30字程度で書く | |
問4 | ぼう線部の和尚さんの発言の「理由」を「本文中の内容から考えて」50字以内で書く | |
問5① | 指示語「そんなこと」の内容を、「文中のことばを利用して」書く | |
問5② | 解答欄に合う表現を考えて、「文中のことばを利用して」書く | |
問5③ | ねこの行動の「理由」を「自分で考えて」書く | |
問6 | ぼう線部のねずみたちが喜んだ「理由」を「文中のことばを利用して」60字以内で書く | |
問7 | 本文主題に関連する和尚さんの考えについての意見文を、「質問文に書かれた別の人の意見文(2人分の意見文で、それぞれ150字程度の文章)を読んだ上で考えて」書く |
表現Ⅱ(算数)
表現Ⅱは算数領域の問題。100点満点(50分)
昨年度、3年ぶりに大問数が7問になりましたが、今年度も7問でした。
ただし、小問数は14問から13問に減りました。
- 2020年度:大問6・小問13
- 2021年度:大問6・小問12
- 2022年度:大問7・小問14
計算問題はここ2年は5問でしたが、今年度は4問でした。
(2016年度以来7年ぶり)
一般入試と比べて大問数が多いため、さまざまな単元から出題されます。
ただし、 グラフをかいたり、 途中式をかく問題が出題されたりするのは、一般入試と同様です。
最近の傾向として、 一般入試と同じように「理由を説明する問題」が必ず出されるようになり、 問題の難易度も一般入試とほぼ差がない状態です。
- 2018年度 1問(多角形の内角の和)
- 2019年度 1問(割合について)
- 2020年度 3問(消費税に関する問題・代表値の選択理由・同じ個数にならない理由)
- 2021年度 1問(概算)
- 2022年度 3問(円周率の説明・円周率が3より大きいことの説明・概算)
今年度については理由を説明する問題は出題されませんでしたが、 大問4の規則性の問題や大問7の水量変化とグラフの問題などでは、 式だけでなく言葉による説明が必要だったと思われます。
また、 1枚目の問題は比較的易しく、 2枚目の問題が比較的難しくなっています。
そのため、 1枚目の問題でどれだけきちんと正解できたかによって合否が左右されたと考えられます。
最近では、この傾向は見られませんでしたが、 5年ほど前まではその傾向が強くありました。
大問番号 | 小問数 | 内容 |
---|---|---|
1 | 4問 | 計算問題 |
2 | 1問 | 割合 |
3 | 1問 | 速さ |
4 | 2問 | 規則性 |
5 | 1問 | 差集め算 |
6 | 1問 | 平面図形の面積 |
7 | 3問 | 水量変化とグラフ |
表現Ⅲ
2023年度入試では、「グループ活動」として実施。
30点満点(40分程度)
表現Ⅲ30点満点・調査書200点満点(合計230点満点)
内容 | |
---|---|
問題 (15分) | 「新しい授業」を作ります。授業の時間は50分とします。1年を通して行います。 「新しい授業」の名前や内容を聞き合いなさい。 その「新しい授業」を選んだ理由も聞き合いなさい。 |
準備(1分) 発表(2分以内) | 班ごとに最大で2分間の発表を行います。2分以内でも良いです。 発表準備は1分間で行います。 |
追加課題 (7分) | 班ごとに、自分や他の班の発表の良かった点、改善点を聞き合いなさい。 |
※2022年10月30日(日)に実施した「奈良女子大附中模試」の「表現Ⅲ」問題とほぼ同じ問題が出題されました!
奈良女子大学附属中等教育学校
入試対策ポイント
令和5年度(2023年度)一般適性検査
表現Ⅰ(国語)入試対策
1.「因果関係(AだからB)」をつかむ「読み」の習慣化
「論理関係(特に『AだからB』の関係)の理解」が重視される出題傾向であることから、次の①②を常に意識して学習しましょう。
①論説文・説明文において「AだからBと筆者は述べている」をつかむ姿勢を持つ。
②物語においても「登場人物XはAだからBと思った(行動した)」をつかむ姿勢を持つ。
2.「伝える表現・伝わる表現」を心がける「記述・発言」の習慣化
「文中のことばを利用して」という指示がある場合でも、単純な本文引用の解答では「意味が伝わらない解答」になってしまいます。
まず心がけるべきことは、(「語彙力」などの知識ではなく)自分の記述・発言が相手に伝わるものになっているかをセルフチェックする姿勢です。
「わかってもらえるだろう」ではなく、「わかってもらえるためにどう表現するか」を考える習慣を(国語の学習時だけでなく、日々のコミュニケーションにおいても)持つことが大切です。
3.「自分の考えの構築」の習慣化
本文内容に対して、「わかった」でとどまらずに、本文内容に対する自分の意見や、本文を踏まえての「自分(あるいは社会)は今後どうあるべきか」についての考えを持ち、「批評」意識を持った発展的な読みをする習慣を持ちましょう。
4.上記1~3の実現のための具体的アクション
「理解→意見構築→アウトプット」の反復によって、上記1~3が身につきます。
具体的には次の①②を行いましょう。
①文章内容を自分なりに要約して「他者に伝わるように」表現してみる。
②本文内容に関する自分の考えを持ち「他者に伝わるように」表現してみる。
表現Ⅱ(算数) 入試対策
1. 算数の問題を解く際に、式や言葉を使って筋道を立てて相手に伝わる答案作成を心がける。
日頃から問題を解く際に、途中の式を書く習慣を身につける必要があります。
この式は必要ないだろうと思われるものでも、相手にわかりやすく伝えるために必要かどうかを考えるようにすること。
また、部分点を取るためにも、たとえ最後まで解けなくても、わかるところまではきちんと式を書くようにしましょう。
2.理由や規則性を説明する基本動作を身につける。
理由などを説明する問題については、例年同様に今後も出題される可能性が高いです。
特に、言葉や図を用いて説明する問題がよく出されるので、算数の知識や図形の性質をきちんと説明できるようにしておくこと。
表現算数や各講習の記述編で「説明問題」の練習もしていくので、どのような点に注意して書けばよいのかを今後しっかり身につけましょう。
3. 図形やグラフの作図の問題を解くために、普段から図形やグラフをかいて問題に取り組む。
図形やグラフの作図の問題についても、今後出題される可能性が高いです。
グラフをかくことや図形の作図は、夏期講習や冬期講習の記述編でも授業の中で練習していくので、きちんと習得しましょう。
表現Ⅱ(理科) 入試対策
1.実験に関しての説明ができるようにする。
例年、奈良女子大学附属中等教育学校では「実験方法を説明する力」や「実験結果を考え、説明する力」、「実験結果から分かることを説明する力」などがためされ、大きく得点差が開く問題構成となっています。
そのために、普段から「なぜ」ということを考え、自分の言葉で書く習慣をつけておくことが大切です。
例えば、
「なぜこの実験ではこの操作をするのか」
「なぜこの結果になるのか」
「この表やグラフから何が分かるのか」
などを考え、文字にして書くという練習が効果的です。
普段から解き直しの時に、「なぜその答えになるのか」の理由を書くことを徹底していくことが重要になってきます。
2.式や図を用いた説明が出題されることもある。
今年度は出題されていないが、式を用いた説明や、図と文章で説明する問題が出題されることがあります。
式を用いた説明に関しては、まず普段から途中式を書く習慣をつける必要があります。
また、不必要に思われる式であっても、相手に伝える際に必要かどうかを考える習慣をつけましょう。
また、図による説明に関しても、相手に分かる図になっているかを考え、場合によっては器具の名前などを図の中に入れる習慣をつけておくことが必要になります。
表現Ⅰ(社会) 入試対策
1. 資料や図から読み取れることを分析し、表現できるようにする。
本文に記載されている内容やグラフ・写真などの資料を見て説明する問題が中心です。
資料から読み取れるデータや事実を書くだけではなく、読み取ったことを分析して要約する練習が必要です。
2.採点者に伝わりやすい文を書く。
主語や述語、目的語など文の基本的な要素を意識して、問題で問われていることにマーキングして答えを書きましょう。
解答欄のスペースも確認し、そのスペースにふさわしい字の大きさや文字数に注意。
小学校で学習した漢字の誤字は減点対象となるので、誤字や脱字にも注意しましょう。
3.語句の暗記だけではなく、論理的な思考を養う。
一問一答的な知識だけではなく、その事柄の背景も説明することが求められます。
地理・歴史・公民分野のことがらやデータに対する原因や背景などを理解しましょう。
そのためには、教科書以外にも環境問題などの国内外のニュースに普段から関心を持ち、それに対する自分の考え(解決方法や意見など)を文章で表す練習を行いましょう。
また、教科書・資料集に載っている絵や写真、グラフなどの資料に目を通し、その資料が何を表しているかを理解しておくことが必要です。
基礎的な知識を踏まえたうえで、模試や講習での記述編の授業を通し、多くの記述問題に取り組むようにしましょう。
表現Ⅲ 入試対策
1.アドミッションポリシーを確認する。
奈良女子大附中のアドミッションポリシーの以下の3つの観点、特に③の観点を重視して、評価を行います。
①物事について興味や関心を持ち、幅広い知識を獲得できる生徒
②課題に対して粘り強く取り組み、自らの考えを、事実にもとづいて表現できる生徒
③問題を発見し解決するために、他者と協働できる生徒
また、「与えられた課題」は、小学校の各教科の内容に特化したものとはせず、また課題の完成度や知識の有無は、評価の対象にならないので、どのような課題が出されても積極的に話し合いに参加し、課題を解決するためにグループで作り上げることが必要です。
自由な発想で、さまざまな物事に興味・関心を持って取り組むことが必要です。
2.「他者との協働」というキーワードを意識した自分の考えや意見を発表する。
奈良女子大附中のアドミッションポリシーである「問題を発見し解決するために、他者と協働できる生徒」を意識し、みんなでいっしょに考える姿勢を示すことが大切です。
また、自分の意見を押し通すのではなく、他の意見の良い部分を認めることも協働につながります。
みんなで力を合わせて楽しく取り組むことができるものになっているのかを考えるようにすること。
3.自分の考えや意見を発表するときは、ゆっくりはっきりていねいに話す練習をする。
普段から自分の考えや意見を発表するときは、相手にきちんと伝わっているかどうかを意識しながら行うこと。
どうしても緊張していると早口になることが多く、最後の言葉が聞き取れないこともあるので、ゆっくりはっきりていねいに話す練習をしておきましょう。
4.発表形式だけではなく、記述形式での問題も練習する。
2021年度と2022年度の入試に関しては、「個人で取り組む活動」で記述形式での検査になったので、自分の考えや意見が正しく伝わるような文章を書く力も必要です。
発表形式と記述形式の両方を練習しておきましょう。
2023年度連絡進学適性検査
表現Ⅰ(国語) 入試対策
〇論旨をとらえる力を磨きましょう。
その上で、異なる資料を関連付けて読み、自分の意見を構築する「発展的思考」を習慣化させましょう。
出題形式は多様化していますが、物語文とはいえ、心情把握の問題は少なく、理由や状況を問う問題が大半を占める傾向です。
人物の行動や心情の理由説明には、物語の状況をおさえる必要があり、その点では「論旨をとらえる」本質は、論理的文章と変わらないです。
また、最後の設問も「複数の資料を比較・関連付けて読み、自分の意見を構築して記述させる発展的思考」を求めている点では、従来通りと言えます。
つまり、どのような出題形式であっても、問われている内容を自分なりに言語化し、目の前の文章を言い換えたり要約したりする練習が必須です。
その上で、異なる資料の間に共通点や相違点、問題点などを見出す「発展的思考」を習慣化させることが重要です。
表現Ⅱ(算数) 入試対策
〇基礎力の定着と過去問を使った実践練習が重要。
ここ最近の傾向として、問題のレベルが一般入試に近づいてきて、一般入試と同じように、合格するためには表現Ⅱで高い点数を取ることが求められています。
受験算数の知識がないと解けないものも出題されるようになってきているので、受験算数の知識をきちんと身に付けておく必要があります。
特に、理由などを説明する問題は難易度が上がってきているので、 説明するときの手順やポイントを押さえた練習が必要です。
また、前半部分の比較的易しい問題を確実に正解するためにも、1学期と夏期講習できちんと基本問題を定着させて、2学期以降で過去問などで実践演習につなげていく必要があります。
表現Ⅲ
① 「他者との協働」というキーワードを意識した自分の考えや意見を発表する。
奈良女子大附中のアドミッションポリシーである「問題を発見し解決するために、他者と協働できる生徒」を意識し、みんなでいっしょに考える姿勢を示すことが大切です。
また、自分の意見を押し通すのではなく、他の意見の良い部分を認めることも協働につながります。
みんなで力を合わせて取り組むことができるものになっているのかを考えるようにしましょう。
② 時間内にグループの意見をまとめる練習をする。
2023年度の入試に関しては、話し合い後に発表の時間がありました。
以前は時間内にまとまらなくても問題ありませんでしたが、発表するためには時間内にまとめる必要があります。
そのためには、意見が割れたときの対応が重要です。
多数決で決めるのではなく、きちんと話し合いで解決することができるかがポイントになってきます。
また、グループでどのように発表するのかも決めなければいけませんが、附小生は学校でもグループで発表する機会があるので、普段の授業でも積極的に取り組むことが重要です。
KECの奈良女子大学附属中等教育学校
対策講座・模試情報
通常授業
小5生から、表現国語・表現算数の授業を行い、表現力を高めます。
日曜スクール
小5生・小6生を対象に、出題されやすい問題演習を通して、国算理社の解答力を高めます。
詳しくはこちらを< クリック >
グループディスカッション対策
小5生・小6生を対象に、他者の考えを尊重しながら、自分の考えをきちんと伝える方法を実践練習します。
奈良女子大附中模試
小4生・小5生・小6生を対象に、学年相当の問題に決められた時間内で取り組む経験と、解説授業の受講を通して、実戦力を高めます。
また、模擬試験受験後に返却される成績表は、その後の学習方針を定めるために、役立てることができます。
KECの合格メソッドについて詳しくみる
こちらをご覧ください。
奈良女子大学附属中等教育学校の合格者の声
奈良女子大学附属中等教育学校/京都教育大学附属桃山中学校/立命館宇治中学校(ICコース) 合格
奈良女子大学附属中等教育学校/京都教育大学附属桃山中学校/奈良学園登美ヶ丘中学校(Ⅱ類) 合格
奈良女子大学附属中等教育学校 合格
奈良女子大学附属中等教育学校/大阪教育大学附属天王寺中学校/智辯学園奈良カレッジ中学部 合格
奈良女子大学附属中等教育学校/京都教育大学附属桃山中学校 合格
大阪教育大学附属天王寺中学校/奈良女子大学附属中等教育学校 合格
奈良女子大学附属中等教育学校の概要
奈良女子大学附属中等教育学校は、奈良女子高等師範学校を前身として1947年に設立された男女共学の国立中学校です。
中高一貫教育のため、生徒の発達段階を考慮した2-2-2制のカリキュラム編成により、「自ら考える力」「表現する力」を高めることが可能となっています。
奈良女子大学教員と附属中等教育学校教員が協働し、高大接続カリキュラム開発なども行っています。
大学進学についても、多くの国公立大学や難関私立大学への実績があります。
校風
自由で自立した人格と社会的責任の自覚を養うことをめざす学校像として掲げており、生徒が自身の課題に基づいて調査・研究を進めるカリキュラムや生徒たちが中心となり企画を行う学園祭など様々な取り組みが行われている学校です。
教育方針
幅広い教養と深い専門性を兼ね備え、既存の知に捉われない自由な発想により、多様な他者と協働し、未来社会の知見や価値を創出できる市民リーダーの育成を目標としています。
■ 奈良女子大学附属中等教育学校公式HPはこちら
お問い合わせ先
TEL 0742-26-2571
FAX 0742-20-3660
所在地
〒630-8305
奈良市東紀寺町1-60-1
アクセス方法
JR万葉まほろば線「京終」駅下車 徒歩10分
近鉄「奈良」駅またはJR「奈良」駅より奈良交通バス「幸町」下車すぐ
その他の中学の入試対策ページを見る
大阪教育大学附属天王寺中学校(大教大天王寺)の入試対策は、KECゼミナール天王寺教室のホームページでご覧いただけます。