青翔中学校の概要
奈良県立青翔中学校は、平成26年(2014年)に開校した学校です。
将来、自然科学の分野で社会に貢献し、日本の未来をリードできる人材の育成をめざす中高一貫教育校。
文部科学省から平成23年度以来、青翔高等学校がスーパーサイエンスハイスクールの指定を受けるなど、充実した理数教育が特徴です。
校風
中高6年間を通じて計画的に探究的な学びを推進するとともに、将来、グローバルな社会で活躍するために、理数科目を中心に幅広く学習したり、英会話や統計、プログラミング等の実用的なスキルを身に付けたりする授業も実施している学校です。
教育方針
法に定められた根本精神と、本県学校教育の指導方針に基づき、豊かな人間性や 社会性を培うとともに、科学的な思考力と創造性を身に付け、科学技術の発展と進歩に寄与する、 心身ともに健全な人間の育成をめざし、指導しています。
お問い合わせ先
TEL:0745-62-3951
所在地
〒639-2200
奈良県御所市525
青翔中学校の入試情報
入試情報
青翔中学校の入試対策の特徴
青翔中学校の入学適性検査は、適性検査1、2、3で実施されます。
青翔中学校
令和5年度(2023年度)入試結果について
定員・倍率・合格者平均点
青翔中学校の令和5年度(2023年度)の入試結果は、92名が受験し80名が合格。
実質競争倍率1.15倍となりました。
合格者の平均点は、280点満点中171.0点となりました。
募集人員 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | 合格者平均点 |
---|---|---|---|---|
80人 | 92人 | 80人 | 1.15 | 171.0点/280点満点 |
過去の入試結果
青翔中学校
入学者の選抜方法について
青翔中学校では、
- 適性検査1「言語や社会に関する内容」(40分間)/100点満点
- 適性検査2(50分間)「自然や数理に関する内容」/150点満点
- 適性検査3「テーマの内容を聴き取り、要約し、グループ内で自分の考えや意見を発表」/30点満点
の3つの適性検査が実施されます。
青翔中学校
令和5年度(2023年度)出題形式
適性検査1:国語
1.「理系」色の文章における論理的読解・作文が試される
傾向は変わらず、「理系」色が強い内容の文章を素材とし、設問も「論理的読解」を求めるものでした。
作文については、以前も「観察」「実験」など「理系色」がありましたが、 2023年度においては「資料を読んでの理科系レポート作成」というような内容であり、より一層「理系色」が強くなっている。
2.知識問題・作文問題の重要性
「知識系」といえる設問は2題ですが、作文以外の設問数が5題であることを考えると、知識系で確実に得点することは重要。
作文については、「自由に自分の考えを書く」というものではなく「正しく資料を読み取って書く」というものであり、「正解・不正解」がはっきり分かれる作文です。
★国語領域の問題は大問2
(適性検査1 100点満点(40分) / 国語領域50点・社会領域50点)
本文 内容 | 論説文(進化の謎を解く発生学」田村宏治より) 内容:「研究(実験)の意義・楽しさについて」の説明 |
---|---|
(一) | 漢字の部首 |
(二) | 指示語の内容説明(記述) |
(三) | 本文の空欄補充〔内容理解+四字熟語知識〕(選択肢) |
(四) | 傍線部の理由(文章中から抜き出し) |
(五) | 傍線部の内容説明(文章中から抜き出し) |
(六) | 作文:資料を読み取り「半熟卵と温泉卵のちがい」「温泉卵の作り方」について書く。(140字以上160字以内) |
適性検査2:算数
今年から試験時間が40分から50分に伸びましたが、小問数は例年と大きく変わりませんでした。
(2021年度→12問、2022年度→9問、2023年度→11問)
ただし、問題文が非常に長くなっており、読解力が求められるようになりました。
そのため、時間的な余裕はそこまで変わらず、問題に書かれている会話文の中から必要な情報を見つけ、素早く解くことが求められました。
また、奈良女子大学附属中等教育学校と同様に、途中の式や説明を書く問題が出されます。
青翔中学校は公立の適性検査型としては、比較的易しいレベルの問題を扱う中学校です。
ただし、問題文をきちんと読み込み、またそこから問題を解くヒントなどをつかまなければならないのは、他の適性検査型の入試と同様です。
近年、特殊算と呼ばれるような小学校では習わない問題も出されるようになり、問題の難易度は上がってきています。
普段から、受験算数の問題を取り組んできた生徒にとっては目新しい問題ではないですが、受験算数の問題を取り組んでこなかった生徒にとっては、難しい内容になっています。
また、奈良県の公立高校入試の数学の問題のように、別の方法での解き方を考えさせる問題もよく出されます。
★算数領域の問題は大問1~大問3
(適性検査2 150点満点(50分) / 算数領域75点・理科領域75点)
大問番号 | 小問数 | 内容 |
---|---|---|
[1] | 3 | 暦算 (1)2月と3月が同じ曜日になる理由(選択問題) (2)2023年6月1日の曜日 (3)2029年1月1日の曜日 |
[2] | 4 | 角柱と円柱 (1)水の深さ(説明あり) (2)比例の関係 (3)反比例の関係(一部選択肢あり) (4)角柱と円柱の性質(選択問題、説明あり) |
[3] | 4 | 資料の調べ方 (1)平均値 (2)柱状グラフ(選択問題) (3)累積度数のグラフ(選択問題、説明あり) (4)グラフの特徴(選択問題) |
適性検査2:理科
全8問中、記述問題が4問、記号選択問題が4問でした。
記述問題も実験方法を説明する問題が2問、現象の理由を説明する問題が2問でした。
また、記号選択の問題も実験結果や資料を読み取り、そこから分かることを選ぶ問題が多く、普段の演習から「なぜ?」を考えて説明する練習をしておかないと解くのが難しくなってきます。
また、実験方法を説明したり、実験方法などをヒントにしながら、資料の意味を読み取ったりする必要があるため、1問1問に時間がかかります。
昨年より試験時間は10分長くなっていますが、時間配分にも十分注意して問題を解く必要があります。
★理科領域の問題は大問2 小問8問。
(適性検査2 150点満点(50分) / 算数領域75点・理科領域75点)
大問番号 | 小問数 | 内容 |
---|---|---|
[4] | 4 | (1)ほとんどの「畝」を南北にまっすぐになるように作る理由を選ぶ問題 (2)北側に背の高い植物を植え, 南側に背の低い植物を植えると, どの植物もそろって成長する理由を説明する問題 (3)アサガオの種子の発芽に「空気」と「水」が必要であることを確かめる実験方法を、図と文章で説明する問題 (4)実験結果からわかる、アサガオの花をさかせるのに必要な条件を選ぶ問題 |
[5] | 4 | (1)最初に出てきた気体を集めない理由を説明する問題 (2)発生した気体の重さをはかる実験方法を説明する問題 (3)実験2の結果から、加えた重曹の重さと発生した気体の関係について分かることを説明した文のうち、まちがっているものを選ぶ問題 (4)実験2の結果をもとに、重曹だけを水にとかしたときの水の温度がどのようになるかの予想と、根拠となったグラフを選ぶ問題 |
適性検査1:社会
知識問題に加え、資料を読み取り分析する力が求められる問題が出されました。
記述式の問題が無くなりましたが、問題文で問われている内容をしっかり読み取る力が求められます。
(1)と(2)は日本の気候区分と本州四国連絡橋の名称だけではなく適合する場所も問われます。
このため知識の暗記だけではなく総合的な理解力が必要となります。
(7)は表の数字を分析し、さらに割合を計算するという従来とは異なる形式の問題が出題されます。
★社会領域の問題は大問1
(適性検査1 100点満点(40分) / 国語領域50点・社会領域50点)
大問番号 | 小問数 | 出題内容 |
---|---|---|
[1] | 7 | (1)札幌市、上越市、高松市の雨温図の中から高松市を選択する問題 (2)本州四国連絡橋の3つのルートから、岡山県を通るルートを選択する問題 (3)歌舞伎が広まったころ(江戸時代)の文化の説明として適切なものを選択する問題 (4)非核三原則の内容を答える問題 (5)高松市の3枚の地図を、資料を参考にして古い順に並べ替える問題 (6)塩田での塩の生産量を示すグラフの読み取りとして、適切なものを選択する問題 (7)四国4県の農産物産出額の資料を読み取り、米の産出額がその県の合計産出額に占める割合の最も低い県名を書き、さらに四国4県の中で果実の産出額が最も高い県について、野菜の産出額がその県の合計産出額に占める割合を計算して、求める問題 |
適性検査3
1グループ6~7名(男女混合)、30分間で実施。30点満点。
「科学者が考える日常の不思議」について述べた文章の朗読が1回放送され(メモ可)、その後発問がある。
内容 | |
---|---|
問題① | 解答用紙に放送内容を要約して書く。 |
問題② | あなたが考える「日常の不思議」や「科学者の思考」について発表しなさい。発表にはそう考える理由も含めること。 |
問題③ | 一番良かった人の意見とその理由を発表しなさい。 |
青翔中学校
入試対策ポイント
適性検査1:国語 入試対策
1.「要約」「物の見方のストック」「自分の考えの構築」の習慣化
「今読んだ文章」と「過去に読んだ文章」の内容を自分の頭の中で比較する習慣が、「入試会場で『複数情報』を処理する力」につながります。
具体的には、日々の「論理的文章での学習」において下記の①~③を心がけましょう。
① 「『文章の主題』は〇〇、『筆者の主張』は△△、『主張の根拠・理由』は◇◇」というように、文章内容を自分の言葉で説明する。
② 「今読んだ文章」に関連する「過去に読んだ文章」の内容を自分の中で再現する(再現方法は上記①)。
③ その上で、「自分自身の意見の構築」を試みる。
2.「知識領域」の反復学習
知識問題については「ローマ字知識」「漢字知識」など、「小学校で学ぶ知識領域全体」が出題範囲となるため、幅広い学習が必要であります。
適性検査2:算数 入試対策
まずは、奈良女子大附中対策と同様に、日頃から途中の式をかく練習が必要です。
また、受験算数の基本的な考え方や知識を使う問題も出されるため、基本問題の反復練習を行いましょう。
特に、言葉での説明が必要となる問題は、苦手な生徒が多いので、日頃の授業の中でしっかり練習を積んでおきましょう。
(奈良女子大附中の対策をしておくと、青翔中の対策にもつながる。)
会話文の問題は、情報の取捨選択が重要になります。
問題を解く上で必要な情報にきちんとマーキングをし、何度も同じ文章を読まないで済むようにすることで、時間短縮にもつながります。
国語の長文を読むときと同じように、算数でも普段から重要と思う部分にマーキングをしながら問題を読み進めるようにしてほしい。
近年、問題の難易度も上がってきているので、受験算数の基本的な内容をきちんと定着させて入試問題にのぞむようにしましょう。
また、別の方法での解き方を考えさせる問題もよく出されるので、算数の授業で、自分の解き方で合っているからということで終わらず、先生が示した別のやり方や、他の生徒が解いた別の解き方もきちんと聞き、学びを深めてほしい。
適性検査2:理科 入試対策
まずは基礎的な力をつける必要があります。
そのためにも、まちがった問題の解き直しは必ず徹底してほしいです。
また、表やグラフを利用する問題が数多く見られるため、表やグラフから分かることを読み取ることができる力が要求されます。
そのためにも、普段から「なぜこの結果になったのか」「なぜこの現象が起こったのか」を考え、自分の言葉で書く練習が必要になります。
適性検査1:社会 入試対策
例年、複数の資料を比較して、共通点や違いを説明する問題と、基礎的な知識を問う問題の組み合わせが多いです。
記述問題は100字程度の作文形式の問題が出される場合があります。
選択問題や記述問題を問わず、資料を使った問題が出されます。
このため、社会の基本用語の理解を徹底し、要約する訓練がポイントになります。
また、資料を読む→考える→答えを書くという流れとなるため、問題を解く際の時間配分にも気を付けましょう。
知識問題は教科書レベルのため、まずは教科書をしっかり読んで、資料と共に理解を深めること。
さらに記述対策として、その資料から読み取れることを整理してまとめる練習も効果的です。
適性検査3 入試対策
ランダムに指名されるが、一定時間(20秒)以内に解答を始めなければ解答権がなくなってしまうため、自分の考えを正しい表現で伝える習慣をつけておくことが重要です。
また、放送や他の人の発表を聞きながら、わかりやすくメモを取る力も養っておくことが大切です。
KECの青翔中学校
対策講座・模試情報
●「通常授業」:小5生から、表現国語・表現算数の授業を行い、表現力を高めます。
●「日曜スクール」:小5生・小6生を対象に、出題されやすい問題演習を通して、国算理社の解答力を高めます。
●「奈良女子大附中模試」:小4生・小5生・小6生を対象に、学年相当の問題に決められた時間内で取り組む経験と、解説授業の受講を通して、実戦力を高めます。
また、模擬試験受験後に返却される成績表は、小5・小6生を対象に青翔中学校の判定を出します。その後の学習方針を定めるために、役立てることができます。
KECの合格メソッドについて詳しくみる
こちらをご覧ください。
青翔中学校の合格者の声
奈良県立青翔中学校/智辯学園奈良カレッジ中学部/奈良教育大学附属中学校 合格
奈良県立青翔中学校/育英西中学校 合格
智辯学園中学校/奈良県立青翔中学校 合格
青翔中学校/奈良教育大学附属中学校/聖心学園中学校(Ⅱ類) 合格
青翔中学校/智辯学園中学校(S特別選抜)/聖心学園中等教育学校(英数I類) 合格
青翔中学校/智辯学園(S特別選抜)/聖心学園中等教育学校(英数Ⅱ類) 合格
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