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【つながるKEC】 ~卒業生から届いた受験生へのメッセージ~
【つながるKEC】では、KECゼミナール・KEC志学館ゼミナールに通塾いただいている生徒と講師・教室スタッフとの間で生まれた、特別なエピソードをご紹介。
今回はKECゼミナール生駒教室を卒業し、高校生となった生徒が、受験を控えた現中3生にメッセージを届けてくれた出来事をお伝えします。
卒業生から中3生に送られたメッセージ
KECゼミナール生駒教室に通い、見事奈良高校に合格した生徒。
その生徒が、2021年の10月にルーズリーフ1枚にびっしりとこれから受験を迎える中3生へ「激励メッセージ」を書いてきてくれた。
さらにその生徒は、元KEC生駒教室卒業生で奈良高校に通う他の生徒にもメッセージを書いてくれないかと依頼してくれ、ルーズリーフに書かれたメッセージが生駒教室に届いたという。
なぜ、現中3生と直接関わりのない卒業生がメッセージを書くようなことが起きたのか。
そこには生駒教室ならではの文化があった。
メッセージのきっかけは、現中3生の入試説明会
実は、元々このメッセージを書いてもらえないかと依頼したのは当時卒業生の理科の授業を担当していた田中先生だ。
依頼したきっかけは、2021年11月に実施した「高校入試説明会」で、卒業生からのメッセージを紹介すれば現中3生たちにとって良い刺激になるのではないかと考えたからだという。
11月の「高校入試説明会」とは、公立高校の入試制度や近年の入試傾向分析結果、高校入試で成功を掴むためにここからどうすればよいかなど、生徒・保護者さまを対象に実施する受験前最後の説明会だ。
11月は色々な模試の結果や成績が出始め、受験生の気持ちも落ち込みがち。
「そんな受験生の気持ちを前向きにしたい・・・」という田中先生の考えから、同じ受験経験のある卒業生にメッセージの依頼をしたという。
ただ、「一言でいいからメッセージを現中3生に向けてくれないか」と依頼しただけで、ルーズリーフ1枚にびっしりと記入されたものを持ってきてくれたときは、田中先生も驚いたという。
ここまでのメッセージを書いてきてくれたのは、田中先生と卒業生との関係性があってこそだ。
コロナ禍でも築くことができた生徒との信頼関係
メッセージを書いてきてくれた卒業生の授業を田中先生が担当したのは、2020年。
2020年といえば、4月・5月に多くの学校がコロナウイルスで休校へと追い込まれた年だ。
そんな中でもKECゼミナール生駒教室では、他の教室同様に生徒たちの学びを止めないためにオンラインで授業を実施していた。
田中先生が卒業生たちと顔を合わせたのは、オンライン上が初めてだったという。
生徒も講師も初めての状況に最初は戸惑ったそうだ。
そんなオンラインでのコミュニケーションで、田中先生が気を付けていたのは「言葉の選び方」。
対面のコミュニケーションでは伝わりやすいことも、オンラインでは難しいことがある。
だからこそ生徒にくどいと思われるぐらいまで、丁寧に細かく伝えるよう気をつけていたそうだ。
卒業生たちの当時の頑張り
オンラインが「初めまして」だった卒業生。
そんな卒業生たちが塾に通塾できるようになったのは6月。
6月以降も対面でしっかりと関係性を築いていった田中先生。
2学期に入った頃には、中3生の授業がある日は教室の退館時間ギリギリまで熱心に質問をしてくれるようになっていたという。
そんな田中先生が当時の卒業生の授業の中で大事にしていたのは、理科「を」教えるのではなく、理科「で」教えること。
理科の知識を教えるだけではなく、受験に対する臨み方や勉強方法など「入試本番、一人の状況でも力を出せるように」指導を行っていたそうだ。
また田中先生は、卒業生に常に「来年の受験生のために何か伝えられるような受験生活に」と伝えていたそうだ。
受験を終えた時に、どんな結果であれ悔いを残さないようにやりきってほしい。
そんな思いも込めて、人に誇れるような受験生活を送ってほしいと常に伝えていたという。
だからこそ、卒業生たちもメッセージの依頼があったときにすんなりと引き受けてくれ、届けてくれたのではないだろうか。
では、そんな卒業生の激励メッセージの反応はどうだったのか。
激励メッセージへの反応
実際に入試説明会を行ったあとのアンケートには、卒業生からの激励メッセージについていくつか記入してくださっている保護者さまがいた。
アンケートで多かったのは、「早く寝ること」について。
奈良高校に合格した生徒が早く寝ていたことに、驚いた保護者さまが多かったそうだ。
「眠い中、勉強しても定着しない」という卒業生の言葉が響いたようだ。
また激励メッセージを聞いた現中3生たちは、モチベーションに変化があったそうだ。
激励メッセージの中には奈良高校に合格していた生徒でも、「赤本を初めて解いたときは合格点に届かなくて不安だった」というような悩みを抱えていたことが書かれていた。
模試や学力診断テストなどが続く11月。
メンタルが不安定になったときのアドバイスまでメッセージには書かれており、多くの現中3生の励みとなった。
その他にも、激励メッセージには「(高校に入ってから)他の教室のKEC生と受験生の頃の話で盛り上がったりもします。」といった高校進学後についても書かれていた。
このように様々な反響を呼んだ卒業生の行動。
さらに生駒教室では、今回のエピソード以外にも卒業生が受験生に対して毎年行ってくれていることがある。
生駒教室伝統!卒業生が届けに来てくれる合格祈願のチョコ
KECゼミナール生駒教室では、毎年受験前になると卒業生が受験生に向けてチョコレートを持ってきてくれるという。
この文化はなんと、10年も前から続いており今年も卒業生が持ってきてくれたそうだ。
今年も卒業生がチョコレートを持ってきてくれ、チョコレートにはメッセージまで添えられている。
このチョコレートは、受験前に実施した「入試壮行会」で中3生に配布した。
入試壮行会では、卒業生がチョコレートを持ってきてくれたことだけを伝え、来年も持ってきてほしいなどのような依頼はしていないとのこと。
卒業後、先生に会いに来るということはよく聞くが、自発的に “後輩のためを思って” 行動を起こすというのはKECならではの文化だろう。
自分のためだけでなく、誰かのために頑張れる人に。
田中先生は、生駒教室の授業を通して生徒たちに「相手の思いをくみ取れるようになり、誰かのために頑張れるような人になってほしい。」と話す。
田中先生自身も生徒と接する際は、生徒が今どんな思いで、どんな目的で話しているのかを考えてコミュニケーションを取るようにしている。
そんな田中先生が大事にしている言葉は、「学ぶことをやめるとき、教えることをやめなければならない」。
田中先生は、生徒のために努力を重ね成長をし続け、今日も指導を行っている。