合格体験記
大阪教育大学附属高等学校平野校舎/四天王寺高等学校/育英西高等学校 合格
中学受験と高校受験をどちらも経験した身として言えることは「受験は苦痛だけど楽しい」ということだ。
高校受験のために塾に通い始めたのは中2の1月頃からだった。当時の私は中学受験の燃え尽き症候群 がまだ直らず遊び呆けてばかりだったので、成績も校内で中の下、学校の先生からは半ば呆れられていたと思う。しかし KEC の先生は違った。たとえ私がどれだけひどい成績を取ってもこれから先どうすれば良いかを真剣に考えてくださり、自信につながった。
約1年間続いた受験生生活は想像していたよりもはるかに泥臭く、血反吐が出るようなものだった。誰でも解けるような問題が解けない自分が恥ずかしくて大嫌いだった。食事を抜いて勉強して体調を崩した日もあった。体調を崩すたび、人間は 受験勉強をするにはあまりにも 貧弱だと感じた。そんなことがあっても勉強を続けられたのは、やはり 同じ教室のライバルだろう。正月休み明けの授業で冬期合宿に参加した周りのみんなと参加しなかった私との間に大きな差を感じ、悔しくてその日の帰り道に泣きながら「絶対に高校受験の神になってやる!」と決心した。今思えば私の受験生活に刺激を与えていたのはいつもライバルの存在だったように思える。
受験1ヶ月前からの期間は、気付いたら 大嫌いだった勉強が大好きになっていた。赤本を暗記するまで 何周も解いた。個人的に良問だと思った数学の問題を周りの人に説明しまくった。休み時間の読書は赤本の古文だったし、赤本を触りすぎてページは折れまくってボロボロになっていた。でもそんな赤本を見るたびに「自分はこんなに勉強したんだ」と感じ、より勉強が好きになった。だから今勉強が嫌いという人は得だと思った方がいい。勉強がだんだん好きになっていく快感が味わえるからだ。
受験当日、とにかく全受験生の中で一番問題を楽しもうという心意気で挑んだ。でも実際の問題は今までに見たことがないような問題ばかりで、特に第一志望の学校は 問題傾向が大きく変わっていて全く解けずに空白 ばかり残してしまった。正直 落ちたと思っていたが、先生が「Kさんが解けていない問題はみんな解けていない」と言ってくださったのが唯一の安心材料だった。
合格を知った時は嬉しさよりも安心感が大きかった。中学受験の時にできなかった受験校全制覇が叶い、 やっと自分の努力が報われたという達成感で胸がいっぱいだった。
私が思い描いていた「高校受験の神」にはなれなかったと思っている。私立高校は全て回し合格だし 全体を通して怠けすぎた。しかし高校受験の神になれなかった悔しさを活かし、今度は「大学受験の神」を目指してこれからも努力したいと思う。この文を見ている全受験生に告ぐ。次は君たちが「 高校受験の神」になる番だ。