青翔中学校
令和8年度(2026年度) 出題傾向/出題形式

適性検査1:国語

1.「理系」テーマから「哲学的・抽象的」テーマへの変化

2025年度までの傾向に見られた「理系」色の強い文章から、2026年度は「言語論・コミュニケーション論」という、より哲学的・人文科学的なテーマへと変化しました。

しかし、求められている能力は2025年度同様「論理的読解力」です。

「言語=情報伝達の道具」という一般的な通念に対し、筆者が提示する「存在の承認」という抽象的な定義を論理的に読み解く力が試されています。

素材文のジャンルは変化しましたが、「本文内容を正確に読み取る」という出題意図は一貫しており、論理の追跡が不可欠です。

2.知識の「活用力」を問う新形式の導入

知識問題において、従来の漢字の書き取りに加え、新たに「漢字の部首名を使ったしりとり」というパズル的な要素を含む形式が出題されました。

これは、2025年度の傾向にあった「知識系で確実に得点することの重要性」を継承しつつ、単なる暗記知識の再生にとどまらず、持っている知識をその場の条件に合わせて運用する柔軟な思考力を問うものです。

3.記述問題における「具体と抽象の往復」

2025年度の作文は「科学技術の発達」というテーマに関連させる形式でしたが、2026年度は「本文の事例に合致する、自分の身の回りの具体例」を挙げる形式となりました。

これは、本文中の抽象的な主張(うわべの会話の価値)を理解した上で、それを具体的な日常体験に落とし込んで説明する能力を求めています。

字数は、2025年度は160字以上180字以内でしたが、2026年度は100字以上130字以内と字数がやや減りました。

字数制限や、「題や名前は書かない」といった条件の厳格さは2025年度同様でしたが、2026年度は、「段落分けは必要ない」と指定がありました。条件を正確に守りつつ論理的な整合性を保つ記述力が、合否を分けるポイントです。

なお、「まったく知らない人との何気ない会話が心を明るく温かくしてくれる」という本文内容を踏まえて、作文の解答は「他者との交流が生む肯定的な感情」で書くことが妥当です。

国語領域の問題は大問1
(適性検査1 100点満点(40分) )

本文内容論説文(小野純一『僕たちは言葉について何も知らない』より)
言語の役割は情報伝達だけでなく、他者との交流や存在承認にあるとする内容。
(一)漢字の読み・書き取り(6問)
(二)漢字の部首名によるしりとり(選択肢問題)
(三)傍線部の具体例についての説明(選択肢問題)
(四)傍線部の説明(傍線部の具体的な内容を選ぶ選択肢問題)
(五)論旨把握(例から筆者が伝えたいことを選ぶ選択肢問題)
(六)4人の会話文から本文の内容を正しく読み取れていない人物を選ぶ(選択肢問題)
(七)作文:本文の事例(「まったく知らない人との何気ない会話が心を明るく温かくしてくれる」)
を踏まえた自分の身の回りの具体例とその説明
・100字以上130字以内
・段落指定なし

適性検査2:算数

2023年度に試験時間が40分から50分に拡大されましたが、2026年度からは再び40分に短縮されました。

また、2026年度より奈良県立国際中学校と全く同じ問題(共通問題)が出題される形式へと変更されました。

これに伴い、大問数は3題から2題へと減少しましたが、1問あたりの文章量や資料の多さは変わらず、高い読解力が求められる傾向は続いています。

試験時間が短くなったことで、時間的な余裕は以前よりもなくなり、長い会話文や資料の中から素早く必要な情報を見つけ出し、手際よく解き進める「情報処理能力」の重要性が増しました。

奈良女子大学附属中等教育学校と同様に、途中の式や考え方を記述させる問題が出題される点は変わりません。

難易度については、公立適性検査型の中では比較的取り組みやすい部類に入るものの、近年は「特殊算」と呼ばれるような小学校では扱わない考え方や、複数の条件を論理的に整理する力が求められるようになっており、受験算数の学習をしていない生徒にとっては難しい内容となっています。

算数領域の問題は大問1~大問2
(適性検査2 150点満点(40分) )

大問番号小問数内容
[1]4数の性質と平面図形
(1)数と計算(あまりのあるわり算、最大公約数、逆算)
(2)平面図形の面積(長方形・三角形の求積)
(3)図形の拡大・縮小(相似比と線分比)
(4)相似の利用と面積(比を利用した求積)
[2]4データの活用と規則性
(1)条件整理(表からの情報の読み取りと絞り込み)
(2)比例(画面サイズと重さの関係、記述問題あり)
(3)割合・単位量あたりの大きさ(バッテリー減少率の計算)
(4)数の応用(条件に基づく残存期間の計算)

適性検査2:理科

2023年度に試験時間が40分から50分に拡大されましたが、2026年度からは再び40分に短縮されました。

また、2026年度より奈良県立国際中学校と全く同じ問題(共通問題)が出題される形式へと変更されました。

ただ、大問2問、小問が10問前後であることは変わらず、時間が短くなっただけでなく、記述問題が2問、計算問題が3問あったこともあり、時間配分に注意する必要がありました。

[3]は月の満ち欠けやクレーターの観察、日食の仕組みといった天体分野からの出題、(1)はモデル実験の結果と実際の月の見え方を結びつける問題、(2)(3)はクレーターの影の向きや日食の種類による月の見かけの大きさの違いについて、太陽・地球・月の位置関係や距離に着目して理由を説明する記述問題でした。

[4]はミョウバンの溶解度を調べる実験からの出題で、(1)〜(3)は水の量や温度変化に伴う溶解量の変化をデータから読み取り予測する問題、(4)はろ過の正しい実験操作や、水溶液を冷却した際に析出する結晶の量を求める計算問題となっており、現象の原理を論理的に説明する力、実験データを定量的に処理する力と、記述・計算の両面が重視された問題構成になっていました。

理科領域の問題は大問3・大問4 小問10問。
(適性検査2 150点満点(40分))

大問番号小問数内容
[3]5(1)太陽・地球・月の位置関係を示したモデル図を用いて、
指定された月の形と同じ見え方になる位置を選ぶ問題
(2)①地球から望遠鏡で半月を観察した際、クレーターの内側にできる
影の位置として適切なものを選ぶ問題
 ②半月と満月の時に見えるクレーターの影の大きさを比較し、
影の大きさの違いが生じる理由を説明する問題
(3)①日食が起こる時の月、太陽、地球の位置関係に対応するものをモデル図から選ぶ問題
 ②金環日食において、皆既日食と比べて月の見かけの大きさがどうなるかを答え、
その理由を説明する問題
[4]5(1)実験結果のデータから、水の量と溶ける物質の量の関係を説明する文の空欄に
あてはまる言葉を入れる問題
(2)実験結果のデータをもとに、水1Lに溶けるミョウバンの最大量を計算する問題
(3)温度ごとの溶解度の表を参照し、水の量が半分の50mLの場合に50℃で溶ける
最大量を計算して答える問題
(4)①正しい「ろ過」の実験操作を示した図を選ぶ問題
 ②50℃の飽和水溶液を20℃まで冷却した際に、
溶けきれずに再び出てくる結晶の重さを計算する問題

適性検査1:社会

出題形式が大問2つに増え、さらに縦書きから横書きへと形式が変更されました。

知識問題に加え、資料を読み取り分析する問題が中心であることは例年通りです。

知識の暗記量(用語を知っているか)を問うだけでなく、知識を活用して資料を読み解き、論理的に思考・表現する力が求められます。

知識の暗記だけでなく総合的な理解力が必要です。

出題傾向は大きな変更は見られませんでしたが、形式の変更が見られました。

このような場合でも落ち着いて問題に取り組む姿勢が大切です。

社会領域の問題は大問2・3
(適性検査1 100点満点(40分))

大問番号小問数出題内容
[1]4(1)資料(大仙古墳とはにわ)を見て、古墳の名前と出土品の組み合わせとして正しいものを選択する問題
(2)豊臣秀吉が実施した政策として正しいものを選択する問題
(3)大阪と関係のある人物についてまとめた文を見て、
正しい組み合わせのものを選択する問題
(4)資料(大阪府の年齢別人口、5年ごとの人口、転入数と転出数の推移、出生数と死亡数の推移のグラフ)を見て、
読み取れることとして正しいものを選択する問題
[2]4(1)資料(都道府県別ぶり類漁獲量の変化と北海道におけるぶりの漁獲量の変化のグラフ)を
まとめたレポートの空欄にあてはまる語句を答える問題
(2)(1)のレポートの空欄にあてはまる都道府県(地図でも示されている)を答える問題
(3)法律を決めるために必要な手続きとして誤っているものを選択する問題
(4)ユニセフが行っている活動として正しいものをすべて選択する問題

適性検査3

※2025年までは面接(意見論述・意見発表を含む)でしたが、2026年は「示された文章や図表をもとに、自分の考えを文章で説明する記述問題」に変更されました。

【以下、出題の具体的内容】

ア~エの4つの資料を踏まえて、「大型遊園地を建設する予定のA市」の建設計画についての賛否を答える。
その上で、賛否の理由を「資料( ① )から( ② )がわかるので、( ③ )から」という形で二つ書く。

過去の出題形式


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